サントーニのスニーカーを買ったのも、一緒にいた編集者の熱心余りある勧めによるところであった。所はミラノ。ちょうどエルメスの革のスニーカーが話題になっていた時期で、流行に敏感な編集者が「これはユーコさん買いでございます」「ぜったいでございます」と何度も言うので、そんなもんかなあ、でも私こういうゴツイのはだめなのよね、とぶつぶつ。「もし嫌なら、オネーサマにあげればいいでございます」と、そこまで事後を按配してくれているのならと、2万円くらいで買ったのがサントーニの黒革スニーカーだった。それがどれだけ大いなる味方となって重宝していることか。しかしながら、そのサントーニをカジュアルな服に合わせるだけで、スーツに合わせることなど北朝鮮に行くまで一度たりともなかったのだ。まさに必要は発明の母。失敗は成功のマザー、と言ったのはかの長嶋茂雄さん、チョーさんであった。関係ないか。